東京レトロポリタンク

BL小説家(志望)の男の興味の矛先。

三年前に死んだばあさんが、初めて夢に出てきた。

おれ最近洋食屋に行くの好きなんだ、って話したら「じゃあいいお店あるから連れてってあげるわよ」って、おれの手を引いてひょいひょい歩き出した。

はー、ばあさん元気だなあ、と感心してるうちに、店に着く前に目が覚めた。


お盆だなぁ。


この話を知人友人にしたところ、三人中三人に「それ洋食屋に着いたら死ぬやつやん」と言われた。

おれは毎晩確実に夢を見て、しかもその日一日ぐらいの範囲は覚えているんだけど、夢がそういう生き死にのボーダーになるんだとしたら結構あやふやな毎日を生きていることになるように思う。

しかし生き死になんて、例えば歩きスマホで電車にぶつかったりとか、青信号だからって渡ってたのに車が突っ込んできたりとか……、あるいは、おれはサバアレルギーなんだけど油断して食べた物に大量のサバが入っててショック死したりとか……、そんか感じで決まってしまったりする。

お盆はそういう人たちも含めて帰ってくる時期なのだなぁ、と思うが、うちのばあさんの死因はいわゆる老衰だ。